今や、自然のスイーツ・ダイエット食としても圧倒的な人気を誇る干し芋。
そんな干し芋には、いくつか別名があることをご存知でしょうか。
今回は、干し芋の別名や、歴史・豆知識について詳しく解説します。
より干し芋に対する理解が深まるはず!
こんな方におすすめ
- 干し芋の別名について知りたい
- 干し芋に対する理解を深めたい
本記事を作成している私は、大の干し芋好き。これまで、80商品以上の干し芋を食べてきました。
干し芋の別名
「干し芋」という呼び方以外にも、下記のような別名があります。
- 乾燥芋
- 甘藷蒸し切り干し
- 甘藷切り干し
茨城県の人は、干し芋のことを「乾燥芋」とよく呼んでいます。
私の茨城の祖母も干し芋とは言わずに、「乾燥芋食べな!」なんてよく言ってくれました。
つくった干し芋を、デカいタッパーに入れてよく持ってきてくれたのを覚えています。
その影響もあり、私は中学生の頃まで、逆に「干し芋」と呼ばれていることを知りませんでした。
また、甘藷(かんしょ)とは、さつまいもの別名。「甘い芋」を意味しています。
それを蒸して・切って・干すのが干し芋。
このことから、「甘藷蒸し切り干し」「甘藷切り干し」とも呼ばれていました。
干し芋の歴史について
ここからは、歴史についてみていきましょう!
発祥の地は静岡県
干し芋が誕生したのは、1892年頃のこと。
大藤村(現静岡県磐田市)で、大庭林蔵・稲垣甚七という2人の人物が「さつまいもを蒸し、厚切りにして乾燥させる製法」を生み出しました。
これが、今日の干し芋の誕生です。
のちに静岡県全体で生産されるようになりました。
「干し芋」と聞くと、今でこそ茨城県のイメージが強いですが、実は静岡県が発祥の地なんです!
茨城県での干し芋づくり
諸説ありますが、1908年に那珂湊(現ひたちなか市)で始まったとされています。
せんべい屋を営む湯浅藤七によって、製造開始。
その後も、那珂湊周辺で干し芋普及の動きが強まり、生産量が徐々に増えていきました。
なぜ、現在のひたちなか市周辺で干し芋づくりが盛んになったのかというと、
- 冬に強い海風が吹くから
- 地の利があるから(東京にも東北方面にも流通しやすい)
- 茨城県が干し芋づくりを奨励している
といった理由があるからです。
結果的に、今では茨城県の有名品のひとつとなっていますね!
生産量の逆転
茨城県が干し芋生産量日本一に躍り出たのは、1955年からだとされています。
それまでは、発祥の地である静岡県がトップでした。
しかし、静岡県は戦後しばらくすると、いちごなど他の作物の栽培に注力。
対して茨城県は、干し芋生産に関して、県の推進・バックアップがありました。
その結果、1955年以降は、茨城県が干し芋生産量トップとなっています。
ほしいも学校 「干しいもの歴史」
干し芋に関する豆知識
最後に、人にちょっと教えたくもなる豆知識を4つご紹介!
- 茨城県の中でも、ひたちなか市の生産量が圧倒的
- 文化庁認定の「100年フード」になる
- 茨城県ひたちなか市で開催される、勝田全国マラソンの参加賞は「完走いも」
- ここ数年ほどで、ネット通販の干し芋取り扱い量が急増中
茨城県の中でも、ひたちなか市の生産量が圧倒的
干し芋の生産量日本一の茨城県。
その中でも、ひたちなか市のシェアは圧倒的!茨城県全体の7割以上を占めています。
次いで、おとなりの東海村が1割ほど。
特にひたちなか市の国道245号線沿いでは、干し芋づくりが盛ん。あちこちに、さつまいも畑や干し芋の直売所があります。
文化庁認定の「100年フード」になる
2022年に「100年フード」に認定されました。
「100年フード」とは、地域の風土・風習の中で育まれ、世代を超えて受け継がれた食文化をたたえるもの。
文化庁によって創設されました。
干し芋は、国に認められた食べ物となったわけです。
干し芋界は、今後もさらなる発展が期待されます!
茨城新聞 「文化庁「100年フード」干しいも、栗菓子認定」
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=16502796551707
茨城県ひたちなか市で開催される、勝田全国マラソンの参加賞は「完走いも」
干し芋の生産量が日本一のひたちなか市で毎年おこなわれている、勝田全国マラソン。
この大会では、干し芋が参加者に配られます。
その名も「完走いも」。
縁起が良いですね!
ここ数年ほどで、ネット通販の干し芋取り扱い量が急増中
- Amazon
- 楽天市場
- メルカリ
などの通販サイトでは、かなり商品のラインナップが増えました。
また、上記サイトの他にも、多くの通販サイトで取り扱いがあります。
やはりこれは、おうち時間の増加による需要の増加が要因でしょう。
干し芋の別名まとめ
- 乾燥芋
- 甘藷蒸し切り干し
- 甘藷切り干し
以上です。
干し芋に対する知識を深めることで、より美味しくいただけるはず!
その他干し芋に関する記事は、下記のものを参考にしてください!